2012年に見た中国に関するある「夢」について

今回は今までと少し趣向を変えて、私の個人的な経験を元に話を進めてみたいと思う。それは2012年の9月に見たある夢についての話である。政治、社会系のブログにこのようなことを書くといかにも場違いなように感じられる。それはわかっているのだが、たまにはこのような話題も面白いのではないかと思う。

夢といっても様々なものがあるが、ごく稀に非常に重要な役割を果たすこともある。内容はよく覚えていないのだが、昔読んだ本の中に近代哲学の祖といわれるデカルトが、その基本となるコギトの思想に達するためのきっかけとして、夢の中からインスピレーションを得ている、という話があった。合理主義哲学の代表ともいえるデカルトが、その哲学を生み出すためにきっかけとなったものが非合理ともいえる夢あったというのは、デカルトを支持するものには面白くないらしい。アメリカ現代美術の代表ともいえるジャスパー・ジョーンズはアメリカ国旗の絵で有名であるが、この絵はジャスパー・ジョーンズが制作に行き詰まっていたとき、アメリカ国旗をそのまま描いている夢を見て、それをその通りに制作したものだという。ところがこの絵がブレイクスルーになり、ポップアートやミニマルアートなどアメリカ現代美術の大きな潮流になっていったのである。有名なアンディ・ウォーホルの作品も間接的な影響を受けている。それはたった1つの夢からもたらされたものなのである。私の見た夢はもちろんそのような大それたものではないが、面白い題材になるのではないかという気がする。

心理学の側面からも、夢を題材にし判断するということがよく行われている。私は専門家ではないが、このような深層心理学に興味を持ちフロイトやユングといった心理学者の書いた本を読んだことがある。特にユングは面白く、個人を超えた集団や民族共通の集合無意識が夢の中に現れることもあるのだという。オカルト的だと批判されることもあるが、冷静に見ればかなりの説得力を持っていると感じられた。私の夢もこのユング派の夢の分析に適合しそうなものが時々あると感じられた。今回取り上げる夢はその中の1つである。また、それ以外にも夢の分析に関して勉強したこともあり、それらの成果も駆使している。

夢を見た正確な日にちは覚えていないのだが、おそらく9月の16日前後だと思う。この時何が起こっていたかというと、中国全土で大規模な反日デモが起こり、日本大使館に卵や石を投げつけ、そこで日章旗を燃やしたりしていた。日系スーパーに暴徒が侵入し、ガラスを鉄パイプで破壊して商品を略奪した。パナソニックやトヨタ、日産自動車の工場や販売店が襲撃され徹底的に破壊した後、放火した。ある日本人社長は「これはデモではなくテロだ」と話していた。このようなことが連日ニュースで報道されていたのである。これらの暴動がどうなるのか、日本中が不安になっていたことだろう。その2年前の尖閣諸島漁船衝突事件から中国の異様な敵対的行動は、日本人からすれば全く理解不能なことのように思えたのである。この夢はそのような状況の中で見たものである。それは次のようなものであった。

どこだかわからないが、かなり閉塞した倉庫のような部屋の中にいた。しかし、床の方が外界との隙間が少しある-そのような場所だった。その時外界から津波が迫っていると感じられた。これはかなり危険な状況である。非常に不安になったのはいうまでもない。少したつと床の隙間から津波の水がどんどんと入ってきたので、慌てて部屋の上のほうに逃げる。息を殺して津波の状況を見ていると、心配していたほど上の方には上がってこなかった。やがて、その津波は徐々に引き始め、部屋の中の浸水した場所は元に戻っていった。

すると状況ががらりと変わり、広い広場のような場所にいた。そこは中国だということがはっきりとわかる-それは遠くの方で天安門や紫禁城にあるような大きな宮殿の屋根が見えるからである。 (しかし、そこが天安門広場という訳ではない)その広場には不思議なものがあった。それは小さな家のような輪郭をした板があり、その板に簡単なみすぼらしい農家のような絵が描かれていたのである。それはあくまで絵であり1枚の板に過ぎなかったが、そのようなものがその広場全体に何千枚、何万枚かわからないがものすごい数があり、それは遠くのほうまで満ちていたのである。そして、その絵の板の背後の右側から中国人がひょいと顔だけ出してこちらを見ている。顔だけ出して無表情で何も言わずこちらを見た後、またひょいとその背後に隠れる。するとまたその絵の板の横から顔を出してまた隠れる。それを何度も何度も繰り返すのである。そして、その広場にある何千、何万という絵の板の全てで中国人が同じ動作を繰り返しているのである。そこでこの夢は終り、目が覚めた。

このように訳の分からない実に奇妙な夢である。もちろん、夢といっても前日の記憶を繰り返すだけのあまり意味のないものもあるが、直感的にこの夢は深い意味があるように感じられた。この夢は大きく2つの部分に分かれている。前半の津波の部分と後半の広場の部分である。これをそれぞれに解釈してみたい。前半の津波の部分は単純で比較的解釈が容易なように感じられた。津波の夢というのはユングの夢の解釈では集合無意識が騒いでいる-ということのようだ。私は津波の夢を非常に多く見ていた。合計すると30回以上かもしれない-しかし、これはそれと少し違い内面的な無意識というより、現在の社会的状況に対応しているのではないか、ということである。もちろん、それは大きな問題になっている中国の反日デモ、暴動である。後半部分ははっきりと中国と設定されているので、前半部分もそれに関係していると考えるのが自然である。そうなるとこの津波の夢をそのまま解釈すると、現在の反日デモ、暴動はこれ以上ひどくならず、これから鎮静化していくだろうと予測できるのである。

ニュースを注意深く見ていると、その日から反日デモ、暴動は急速に鎮静化していったのである。もちろん、これは中国共産党の操作によるものであり、治安を守るための警察が多く動員されてきた。つまり、このくらいでよいだろう、ということである。夢の解釈の通りに現実が進行したことから、後半の夢の部分もかなりの意味を持っているのではないか-ということが推測できる。ここで断っておかなければならないが、この夢の解釈を何かの御託宣のように絶対視するという事ではない。これはあくまで参考程度に考えるということである。後半の解釈については次回に取り上げることにしたい。 (次回に続く)

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この記事へのコメント

2019年06月08日 21:15
 夢はよく見るし今夜も何か良い夢をと期待するところもあります。だけど起きてすぐ忘れますね。何となく良いイメージなりは残っていたりしますが細部思い出せない。ここまでハッキリと随分前の事を覚えているのは余程印象が強かったんでしょうね。
 つげ義春が良く夢をそのまま描いた漫画描いてました。蛭子さんもエロチックなのを漫画にしてました。下手なストーリー考えるよりシュールで、多分意味は無い事をこじつけて考えてみたり、蛭子さんにどういう意味かと聞いたって答えないでしょう。でも本当は意味があったのかも知れない。正夢なんてのもあるし、で、次回どうなるんでしょう・・。
2019年06月09日 09:56
時々、非常によく覚えている夢があり、 今回もその中の一つです。今から48年前の子供の時に見た夢に、まるで今朝見たかのようなよく覚えている夢もあります。

つげ義春は知りませんでした。少し調べてみると面白そうな漫画家ですね。 シュールリアリズムはよく夢を使っていますから、私もこういう作品は好きな方です。

後半の夢の解釈は色々考えていたら、現在の米中対立まで話がいきそうです。 最近、いろいろなブログを読んでいて、この夢の解釈に役立ちそうなものがたくさんありましたので、今回取り上げてみようと思いました。

コメントありがとうございました。

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